たかはら・けいいちろう
昭和6(1931)年生まれ。愛媛県川之江市(現在の四国中央市)出身。昭和28(1953)年に大阪市立大学商学部を卒業すると、紙の専門商社や製紙メーカーでの勤務を経て家業の国光製紙(現在のユニ・チャーム国光ノンウーヴン)へ入社。同社専務を経て、昭和36(1961)年に大成化工(現在のユニ・チャームの前身)を設立し独立。同社は木毛セメント板などの建材加工を主な事業として起業した会社だったが、設立から2年後の昭和38(1963)年に開始した生理用ナプキンの製造・販売が大成功を収めたため、衛生用品メーカーへと業態転換した。昭和43(1968)年には自社ブランドとして最初のヒット商品となる「チャームナップさわやか」を発売。昭和49(1974)年、ユニ・チャームを設立して社長に就任。昭和51(1976)年には薄型ナプキン「チャームナップミニ」を発売し、同時に東証2部への上場を果たした。9年後の昭和60(1985)年には東証1部へ指定替え。フェミニンケア用品に加えてベビーケア用品、ヘルスケア用品、高齢者介護関連用品などの分野にも進出。昭和58(1983)年にはベビー用の紙おむつ「マミーポコ」、昭和62(1987)年には大人用の紙おむつ「ライフリー」、昭和63(1988)年にはメッシュナプキン「ソフィサラ」を発売し、いずれもヒット商品に育て上げた。平成30(2018)年、87歳で死去。