【別の「番号」】(2017年12月号)


マイナンバーとは別に、こんな「番号」を整備する動きがある▼厚労省は、健康保険証の番号を国民一人ひとりに割り当てた上で、健康診断の結果などを本人が継続して確認できるシステムをつくる方針だという▼健康保険証の被保険者番号は、配偶者のうち一方が被扶養者となっている夫婦や親子など、世帯ごとに同じものとなっている。個人情報は健康保険組合や国民健康保険組合などの保険者ごとに管理。転職や引っ越しで加入する保険者が変わった場合、加入者の同意がなければその履歴は引き継がれない▼また、加入する保険者が変わったのに以前のままの保険証で医療機関を受診する人がいるため診療報酬の誤請求が後を絶たず、その事務手続きだけで年間約80億円のコストが発生している▼厚労省では新しい番号の保険証を2019年度以降順次発行し、診療報酬の審査業務を担う社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会に情報を管理させ、本人がネットなどで確認できるシステムを整備するという▼個人のマイナンバーは12桁で原則として一生涯変わらないが、新たな番号は16桁ほどで、加入する保険者が変わると番号も変わる仕組みになるようだ。またもや税金が使われることになりそうだが、本当に必要な番号なのだろうか。