【災】 (2019年12月号)


令和元年もいよいよ12月。振り返ってみると、なんと台風の多い年だったのかと思う。1月1日には早くも「平成31年」の台風第1号が発生。昭和26(1951)年の観測開始以来はじめてとなる元日発生台風となった▼12月の風物詩としてすっかり定着した「今年を表現する漢字(今年の漢字)」。昨年の漢字が「災」だったことを覚えているだろうか。北陸豪雪、西日本豪雨、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震、台風21号などの自然災害に見舞われた年だった▼「災」は2004年にも選ばれている。新潟県中部地震、新潟・福島豪雨、福井豪雨、台風23号、浅間山噴火などの自然災害が発生した年だった▼さて、今年である。夏の猛暑について「災害級の暑さ」という表現を用いた気象庁は、超大型の台風が連続で上陸すると「直ちに命を守る行動を」と最大級の警戒を呼びかけた。「異常気象は、もはや異常ではない」という言葉も生まれたほどだ。「災」が2年連続3度目の選出となっても不思議はないだろう▼2014年には「税」が選ばれている。消費税率が8%に引き上げられた年だ。今年も消費税が10%に増税されて痛税感はさらに増したが、災害による現在進行形の痛みはそれ以上だ▼年末、ふるさと納税をするにあたっては、被災者支援と災害対策に積極的な自治体を選びたい。