【がんばれ新会計人!】(2015年5月号)


日本新聞協会加盟社の中で唯一の「税の専門新聞社」であるエヌピー通信社には、「税理士新聞人材支援センター」という事業部門がある。本紙の姉妹紙『税理士新聞』はその名の通り、全国の税理士先生に向けて情報発信する業界専門紙。その題字を冠した人材支援センターは「職業会計人を志す大学生」と「慢性的な人手不足に悩む会計事務所」とを結ぶ架け橋だ▼この春も、センターを通じて〝新会計人〟としての第一歩を踏み出した若者たちがいる。先月までは学生だった彼ら、彼女らに「新社会人として実感したこと」を聞くチャンスに恵まれた▼「とにかく時間厳守。授業に遅刻したり、友人との待ち合わせ時間に平気で遅れて行ったりしていた自分が、いまとなっては信じられません」「電話で応対した内容を、正確に報告するだけのことが、まさかこんなに難しいとは思っていませんでした」▼「考えが甘い」などとは言うまい。世の中には、参院の委員会に遅刻する官僚あがりの議員もいるほどだ。その「謝罪」の言葉に比べれば、緊張感と責任感が芽生えた彼らの言葉は、はるかに素直で清々しい▼採用した側の会計事務所にも話を聞いた。「彼らが社会に出たことを真に実感するのは給料日ですよ。給与明細を目にして、まずは自らが痛税感を味わえばいいのです」。さすがは税理士先生、実践的である。