消費税の複数税率に対応するレジを導入した際に最大200万円を支援する補助金について、ようやく最終的な受付期限が発表された。申請の締め切りは、増税予定時期の約2カ月半後の2019年12月16日となった。
当初増税が予定されていた2017年4月の前年、16年4月から受付を開始し、足掛け3年半以上にわたって募集するという、なんとも息の長い補助金となった。
この補助金は、複数税率に対応する新たなレジシステムを導入した際のコストの一部を補助するというもの。補助率は3通りで、タブレットなどの汎用端末であれば2分の1、導入するのが1台のみで費用が3万円未満であれば4分の3、それ以外は3分の2が補助される。
上限額はレジ1台当たり20万円だが、新たに商品マスタの設定や機器設置運搬などに費用がかかる場合には、さらに1台あたり20万円を上乗せする。ただし、どれだけ導入しても1事業者当たりの補助の最高額は200万円だ。
申請の受付期限は前述のとおり19年12月16日だが、注意したいのは、もう一つの締め切りがあるということ。補助金はレジの購入や受発注システムの改修などいくつかの種類に分かれていて、どれも原則的には、対象となるレジやシステムを導入した後、申請書に領収書などを添付して提出する「事後申請」方式となっている。
この事後申請の提出期限が12月16日なのだが、補助対象となる事業の完了、つまりシステムの導入完了および支払い完了を、さらにさかのぼって9月30日、つまり増税の前日までに終えなくてはならない。これがもう一つの締め切りだ。
最終的に12月16日に間に合えばいいからと、システム改修自体をぎりぎりまで怠っていると、事業完了の締め切りを過ぎてしまう可能性もあるので気を付けたい。
さらに、3つ目の締め切りもある。補助金の対象事業はほとんどが事後申請の方式を採用しているが、ただひとつ、システムベンダーなどに依頼して受発注システムを改修・入れ替えをする「B -1型」のみは「事前申請」方式を採用しているのだ。
B -1型では業者に専門的なシステム開発を依頼するため、申請もベンダー業者が代理で行う。その際には、発注段階の「交付申請」、実際に開発および導入を済ませて支払いが終わった後の「完了報告」の2段階申請が必要だ。この1段階目の交付申請の締め切りは19年6月28日となっている。(2018/03/29)