結婚資金の一括贈与

黒塗り領収書は有効?


 50歳未満の子や孫が、結婚や子育て関連の資金を両親や祖父母から贈与された場合、1千万円まで贈与税を非課税とする措置がある。

 

 この措置の適用を受けるためには、金融機関に子や孫名義の口座を開設し、一括贈与する。

 

 結婚資金として認められるものは、挙式費用、新居の住居費、引越費用など。子育て資金としては出産費用、産後ケア費用、不妊治療費、子の医療費や保育費などの支出が認められる。

 

 これらの費用を支払った後にその支払い額を専用口座から引き出す場合、結婚や子育て関連の支出であることを証明するための領収書が必要になるが、すべてを開示したくないと考える人もいる。そんなときに一部を黒塗りにしたとしても、必要事項が記されていれば制度を適用できる。

 

 必ず記載されていなければならないのは、支払い年月日、金額、支払い内容、支払者(宛名)、支払先の住所だ。

 

 なお、特例専用口座開設を受け付けている金融機関は2016年4月末時点で42機関(内閣府調べ)あるそうだ。国立社会保障・人口問題調査研究所の「第14回出生動向基本調査」によると、結婚の意思がある未婚者に「1年以内に結婚する」と仮定したときのハードルを聞いたところ、「結婚資金」を挙げた人が男性43・5%、女性41・5%と、男女とも最多だった。(2016/06/23)