内縁の妻はどうなるの?

相続人の範囲と順位


 被相続人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は次の順序で相続人になる。第1順位は被相続人の子。子が死亡しているときは、その子、孫といった直系卑属が相続人になる。

 

 子も孫もいるときは、死亡者により近い世代が優先される。この第1順位の人がいないときは、父母、祖父母といった被相続人の直系尊属が相続人になる。

 

 父母も祖父母もいるときは、やはり死亡者により近い世代が対象だ。前記のいずれもいないときは、被相続人の兄弟姉妹に法定相続分を受ける権利がある。その人たちも死亡していれば、その人の子が受け取ることになる。

 

 法定相続分は、配偶者と子どもが相続人なら配偶者2分の1、子どもは全員で残り2分の1を分ける。配偶者と直系尊属のときは配偶者3分の2、直系尊属は全員で残りを分け合う。

 

 そして配偶者と兄弟姉妹のときは、配偶者4分の3、兄弟姉妹は全員で4分の1となっている。なお、相続を放棄した人は初めから相続人ではないものとして扱われる。

 

 以上からわかるように、内縁関係の人は相続人には含まれない。内縁の妻が法定相続分の受け取りを主張しても、法律上は受け渡さなくてもよいことになっている。(2016/08/12)