痴漢に間違われた!

冤罪被害の補償金税務


 周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』では、電車で痴漢と間違われ、犯人として起訴されてしまったときの無実の証明の難しさが描かれている。

 

 冤罪で起訴された後、裁判で無罪が確定すれば、国に対して補償金を請求することができる。受け取った補償金は、税務上、心身に加えられた損害につき支払いを受ける慰謝料、そのほかの損害賠償金に分類され、所得税は課税されないことになっている。

 

 また、無罪判決を受けた人への補償(刑事補償)を請求できる人が、請求しないまま死亡した場合、相続人がその権利を引き継げる。ただし、その請求権は相続税の課税対象となる。

 

 なお、刑事補償法では補償額を状況によって定めていて、抑留・拘禁にかかる補償額は1日1千円以上1万2500円以下とされている。(2016/07/17)