子どもの進学などで一時的にお金が必要になった人は、生命保険会社の「契約者貸付」を利用すると、銀行カードローンなどの他の借り入れ方法と比べて返済の負担が一般的に軽くなる。契約者貸付は、その時点で解約したものと仮定して算出する「解約返戻金相当額」の範囲内でお金を借りることができる制度だ。
利用しても元の保険の保障内容は変わらない。保険会社の多くは貸付の上限を解約返戻金相当額の7〜9割程度に設定している。契約者貸付でも他の借り入れと同様に利息は納めなくてはならない。契約時期によって同じ保険会社でも利率は異なるが、かんぽ生命なら原則2・25%。他の保険会社でも最大6%程度に設定されている。
クレジットカードや消費者金融のキャッシング、銀行のカードローンの利率は10%を超えることもあるので契約者貸付の負担はそれらに比べて軽い。ちなみに利息の上限は、元本に応じて15%〜20%とすることが利息法で定められている。返済期日が特に決められていないことも、他の借り入れと比べて利用しやすいポイントだ。
「毎月いくらずつ返済する」といった取り決めはなく、保険期間内ならいつでも返済が可能となっている。消費者金融のキャッシングやカードローンのような審査もなく、比較的良い条件で借りられる便利な借り入れ制度と言えそうだ。(2018/06/28)