新婚旅行の費用は贈与税の対象

うっかり贈与に要注意


 税負担をなるべく抑えながら次世代に資産を移転させる手法として、様々な用途に応じた贈与税の非課税特例を活用する方法がある。

 

 教育資金やマイホーム取得資金、結婚育児資金などがあるが、それぞれ非課税と認められるための要件が細かく設定されているので気を付けたい。

 

 最近よく聞く失敗例が、結婚育児資金の非課税特例を利用したはずが、要件を満たせずに贈与税を課されてしまったというケースだ。

 

 ある会社経営者の男性は、娘の結婚にあたって「新婚旅行を楽しんでこい」と現金500万円をプレゼントしたところ、知人の税理士に「それだと娘さんに贈与税が課せられてしまう」と注意されたという。

 

 渡したお金が結婚式の費用であれば、そもそも贈与税の対象とはならない。また新居への引っ越し費用も、一括贈与の非課税特例の対象となるため贈与税が課されない。しかし、新婚旅行の費用は特例の対象になっていないため、明確に贈与税の対象となる。(2021/01/25)