敷金・保証金は収入計上不要

修繕費は必要経費


 土地や建物を貸し付けて金銭を受け取っている人は、その不動産収入から必要経費を差し引いた「不動産所得」に税金が掛けられる。収入が思いのほか低く、必要経費がかさんでしまい、不動産所得がマイナスになれば、事業所得、山林所得、譲渡所得の黒字と相殺できる。

 

 不動産収入には、貸し付けによる賃貸料収入のほか、名義書換料、承諾料、更新料、頭金、共益費、敷金・保証金が含まれる。ただし、敷金・保証金のうち、不動産契約の終了時に返還しなければならないものは収入計上する必要はない。また、必要経費には、固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費を計上する。

 

 なお、不動産所得に関わる損失のうち、土地取得時の借入金の利子部分は、他の所得と相殺できない。また、別荘などの資産の貸付けによるマイナスも相殺対象にならない。(2016/11/17)