宝飾品や呉服などの高級な商品を取り扱う会社のなかには、いわゆる〝お得意さん〞をホテルなどの会場に招待して、展示即売会を催すといった営業手法を多用する事業者がいる。
招待した客の往復交通費や宿泊費を会社で負担したり、招待客全員にお土産を持たせたりといった大盤振る舞いをして、即売会での購入を促すこともある。
展示会の開催にかかる費用は税務上、営業費(営業直接費)とみなされ、損金算入できる。また、招待した客に対する交通費や簡易な食事代、宿泊費も同様に、販売促進費などの必要経費として処理できる可能性がある。
一方、宴会代や来場者への土産代は、展示会の一環として行われたものでも接待・供応・慰安と見なされ、損金算入が制限される「交際費」として処理しなければならない。(2016/08/29)