盛岡からJR田沢湖線に乗り換えて2つ目の駅が「小岩井」。駅前から岩手山南麓にかけての広大な土地に、同社が運営する日本最大の民間総合農場「小岩井農場」が広がる。その面積は約3千ヘクタール(約900万坪)、じつに東京ドーム640個分。だが、社名は地名・駅名に由来するものではない。明治24(1891)年、日本鉄道会社副社長・小野義真、三菱社社長・岩崎彌之助、鉄道庁長官・井上勝によってこの地で開墾事業が開始された。社名は3氏の頭文字を組み合わせたもの。昭和51(1976)年には乳業部門が分離・独立し「小岩井乳業」となっている。