2ドア、オープンカー、派手な色でもOK?

根拠を示さなければアウト


 会社が業務用として使用する自動車の取得費は、一定期間での減価償却が認められている。これは一見して業務用と分かるトラックや、社名などをボディにペイントした車に限らない。ただし、実態が業務用であっても、いわゆる高級車は減価償却資産として認められないことがあるので注意が必要だ。

 

 税法上では個別の車種や排気量などよる明文規定はないことから、世間では俗に「2ドアは危ない」「派手な色は狙われる」「オープンカーはアウト」などとさまざまな憶測が飛び交っている。もちろん、当局内でそうした〝基準〟があるわけではない。

 

 あくまでも判断基準は、高額な車でも「100%業務に必要か」「100%業務にしか使用していないか」という原理原則に基づくものだ。ただ、「100%業務用」であっても、車の車庫証明が社長宅で取得されていると、なんらかの指摘を受ける確率は高い。

 

 また「装飾性の高い改造をしている」「頻繁に買い換える」というような場合も同様だ。一般的に、嗜好性が高い車は、税務当局から指摘されやすい。「いかに調査官を納得させるか」が肝要となる。肝に銘じでおかなければならないのは、「否認される根拠がないから大丈夫」ではなく、「根拠を示さなければ経費にできない」ということだ。(2017/09/11)