高校生の就学費用

支給基準は年収910万円以下


 公立高校と私立高校では教育費にどれだけの差があるのか。文部科学省の調査結果によると、公立高校は2010年度から始まった高校授業料無償化制度によって「授業料」がゼロとなっている。そして入学金や修学旅行費用、教科書代などの「その他の学校教育費」が3年間で約69万円。また学習塾や習い事などの「学校外活動費」が46万円ほどだ。合計すると3年間で、約115万円の教育費が必要になる計算だ。

 

 一方で私立高校はどうか。授業料は3年間で約71万円、その他の学校教育費が約145万円、学校外活動費が73万円となっており、3年間合計で290万円ほどのお金が必要だという。

 

 文科省のデータでは、公立と私立では180万円ほどの開きが出てくる。また私立高校は入学金だけでなく、寄付金や施設費の支払いを求められる学校もあり、さらに教育費がかさむことが考えられる。

 

 そこで政府は「家庭の状況にかかわらず、全ての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくる必要がある」として、国公立・私立に通う高校生の保護者に対し2014年度から就学支援金を支給している。対象は、年収910万円以下の世帯に年額11万8800円。また年収が250万円以下の世帯は年額29万7000円の補助が受けられる。(2017/07/08)