青色申告

所得控除以外にも税の特典


 確定申告には青色申告と白色申告があるが、税金面では青色申告が有利だ。代表的なのが、配偶者に支払う給与の全額が必要経費になることや、最大で65万円の所得控除が受けられるようになる点だ。

 

 また、事業所得の計算上、損失額は翌年以後3年間にわたり、各年の所得から差し引くことができる。純損失の全部または一部を、前年分に繰り戻して所得税の還付を受けることも可能だ。

 

 減価償却資産を取得して事業に使用したときには、取得額の一部の税額控除や特別償却を行える。さらに、回収不能リスクに対応するために「貸倒引当金」を設定することもできる。

 

 白色申告と比べて手間が掛かるというデメリットもある青色申告制度だが、その適用を受けたい人は、その年の3月15日までに「青色申告の承認申請書」を納税地の税務署に提出する。青色申告者は、取り引きを記録した帳簿書類を作成し、確定申告期に所得金額を申告・納税する。なお、帳簿書類は7年間の保存義務がある。(2017/04/22)