金地金の売却益

店頭なら譲渡所得


 金地金の売却では、状況に応じて課税される所得区分が異なる。金の譲渡が営利を目的として継続的に行われていれば事業所得または雑所得で、店頭で売れば、その場1回限りの売却とみなされ、基本的に「譲渡所得」に区分される。

 

 譲渡所得は他の譲渡所得とあわせて年間50万円の特別控除枠があり、特別控除枠を超えた部分が譲渡所得となる。その場合、他の所得と合算する総合課税の対象となる。さらに譲渡所得は所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、5年以内の「短期譲渡所得」の2分の1に軽減される。

 

 5年以内に売却した場合は、「売却価額-(取得費+売却費用) -50万円(特別控除額)」で計算される。4年前に500万円で購入して600万円で売れば、譲渡所得は「600万円-500万円-50万円」で、50 万円となる。購入後5年を超えて売却した場合は計算が変わり、「{売却価額-(取得費+売却費用) -50万円(特別控除額)}×1/2」で計算される。6年前に500万円で購入して600万円で売れば、譲渡所得は「(600万円-500万円-50万円)×1/2」で25万円となる。(2017/10/10)