満期時に死亡保険金と同額の満期保険金が支払われる養老保険は、節税につながる代表的な保険商品だ。しかしこの養老保険の販売をストップする保険会社が多数出ている。マイナス金利政策で保険料の運用先である国債の利率が低下したためだ。
そこで養老保険に代わる保険のひとつとして注目されているのが「逓増定期保険」だ。損金にできる割合は、支払った金額の全額、2分の1、3分の1、4分の1と、被保険者の年齢や保険期間によって異なっている。
特徴は、死亡保険金の額が年々増加し、保険期間満了までに最大5倍になることにある。長く加入するほど死亡時の保障が手厚くなるので、経営者が死亡したとき経営の立て直し資金を確保しやすくなる。
また、解約時に受け取れる「解約返戻金」の返戻率が加入後の早い段階でピークとなる。しかしピークを超えると解約返戻金は徐々に減っていくので、退職金の手当とするならば、計画的に加入すべきだ。(2017/06/10)