ビジネスの世界では、相手企業の都合で契約締結が急きょキャンセルになることもあり得る。そんなとき、契約書に高額の収入印紙を貼ってしまっていたら、はがすことが禁じられているものだけに、印紙代は大損となるのか。
そんなときは、収入印紙の交換制度という方法がある。郵便局では、印紙1枚当たり5円の交換手数料で新しい収入印紙と交換することができる。ただし、①汚損または毀損した収入印紙、②租税または国の歳入金の納付に用いられた疑いがある収入印紙、③文書に貼り付けられていた収入印紙で、文書から切り離されたもの――は、交換の対象外となる。
このうち②については、収入印紙が貼り付けられている文書を最寄りの税務署に提示し、その収入印紙が印紙税の納付のために用いられたものかどうかの確認を受けることになっている。この制度はあくまで「交換」であり、未使用の収入印紙を郵便局に持参しても買い戻してはもらえないので注意したい。(2017/08/12)