解約返戻金を担保に借入

契約者貸付制度とは


 契約者貸付制度は、契約している生命保険の解約返戻金を担保に保険会社からお金を借りるもの。預けた保険料を引き出すようなイメージだが、保険料は自分が支払った時点で保険会社のものとなるため、あくまでも「契約者貸付」として保険会社からお金を「借りる」ことになる。

 

 保険会社は契約者の申し出により、解約返戻金の70〜90%の範囲内で貸し付ける。この制度は、①銀行などの融資と違って審査がなく支払いが早い、②お金の使い道が自由、③借金であっても個人の信用情報にキズが付かない、④金利が低い――などのメリットが挙げられる。

 

 ただ、貸付利率は複利で適用されるので、返済額は年々増加することになる。また、解約返戻金の範囲内であれば、何度でも利用することが可能だが、利息も含めた返済額が解約返戻金を超えてしまうと、保険そのものが失効してしまうこともある。

 

 さらに貸付利率が高い保険は、その分返済額も多くなる可能性があるため、貸付を受ける前には利率がどの程度に設定されているのか、しっかりと確認する必要があるだろう。(2017/06/30)