森友学園の〝忖度〞事件で私立幼稚園の存在がクローズアップされているが、言うまでもなく私立幼稚園は公立に比べて費用は高い。
文部科学省の「平成24年度子どもの学習費調査」によると、公立幼稚園の3年間の保育料が約69万円であるのに対し、私立幼稚園では約146万円となっている。
そこで利用を検討したいのが「私立幼稚園就園奨励費補助金」だ。支給基準は自治体ごとに異なるが、私立幼稚園に子どもを通わせる世帯に年間最大で約30万円が補助される。
設置数の少ない公立幼稚園に子や孫を入園させるのは至難の業だ。文部科学省の調査によると、私立幼稚園に通っている子どもは全体の80%に及ぶという。自治体の財政難を理由に公立幼稚園を廃止する方向で検討している自治体もある。
大阪市では2020年までに市内に約60ある市立幼稚園を全廃する方針だ。福岡市も市立幼稚園を廃園する方向だという。公立幼稚園廃止の背景には、「民間が担うことができるものは民間に委ねる」という考えがあるようだ。(2017/06/30)