社員への入院見舞金

損金算入可能


 仕入先や外注先への慰安、接待、贈答を目的にした支出は、交際費として損金算入が制限される。外部の人だけではなく、自社の社員や役員、株主の慰安のための支出も交際費計上しなければならない。

 

 しかし例外もある。例えば、社員が参加する運動会や旅行のために通常必要な費用は、慰安が目的でも、交際費から除外され、「福利厚生費」として損金にできる。また、病気で入院した社員に支給する見舞い金や、社員の親族に不幸があったときの香典、結婚祝いや出産祝いなどの費用も福利厚生費になる。

 

 現職の役員や社員に限らず、元社員やその親族に対する慶弔費も損金算入できる。ただし、名目は見舞金であっても、明らかに高額な支出は給与とみなされ、給与所得として社員に課税される。

 

 役員に対するものであれば、役員への臨時的な給与として法人所得の損金に算入できない。なお、取引先に渡す慶弔費や祝い金は、交際費として損金算入が制限される。(2017/04/12)