文部科学省の「子供の学習費用」(平成26年度)の試算によると、幼稚園から大学卒業までにかかる1人当たりの教育費総額は、すべて公立なら800万円、すべて私立なら2227万円とされている。この費用を準備する方法として、学資保険の活用を検討してみたい。
学資保険は、毎月決まった額の保険料を払い続けることで、祝い金や満期学資金などの給付金が受け取れるものだ。契約者である親が死亡したり、病気で収入がストップしたりすると、その後の保険料は免除され、満期金が予定通り受け取れる。
税金面でも優遇されている。満期金は所得税の課税対象となるが、受け取った保険金額から払い込んだ保険料を差し引いたとき、50万円以上増えていなければ無税となる。また学資保険は生命保険の一種なので、支払った保険料は税額控除の対象となる。
ただし、大学入学時点を想定して18年間で契約すると、その間は利回りが固定されるので、途中インフレとなれば不利になる。長期的に資金が拘束され、換金性も低い。途中解約すると元本割れする可能性が高いことにも注意したい。(2017/09/03)