ミスの多い社内預金の利子

学校債や組合債も要注意


 税務上の処理でよく間違えるのが、利子所得と雑所得の取り扱いだ。利子所得は、一般的に銀行預金などに付く利息のこと。具体的には、①国債、地方債など公社債の利子、②銀行、信用金庫、社内預金などの預貯金の利子、③貸付信託など合同運用信託の収益の分配金、④公社債投資信託の収益の分配金、⑤公募公社債など運用投資信託の収益の分配金――などを指す。

 

 このなかでミスが多いのが②のうち「社内預金の利子」だ。社内預金の利子であっても、従業員の家族の預け金、法人の役員の預け金、退職者の預け金などは利子所得ではなく雑所得として取り扱われる。

 

 このほかにも利子所得と勘違いしやすいものに、学校債や組合債の利子、知人または会社に対する貸付金の利子、公社債の償還差益または発行差金、定期積金または相互掛金の給付補てん金がある。これらはすべて「雑所得」だ。(2017/09/28)